節約ライダーのブログ(F650GS)

子持ち貧乏サラリーマンが(カミさんに怒られないぎりぎりで)人生を最大限に楽しんでます

バイクのシートを改造!

北海道にツーリングに行くことにしました。コロナ渦ですけど…


時期は7月なのでまだ先なのですが、かねてよりやろうと思っていたバイクシートの改造を、これを機にやってしまおう。ってことで、いろいろ材料を集め、先週ついに着手!

用意したのがこちら。
純正シートYAHOO オークオークションでポチりました。
左が今回買ったもの。価格¥1なり(笑)
もちろん送料のほうが高いです。

合皮レザー生地(黒)137×80cm
合皮レザー生地(黒)137×80cm
布百選 切り売りシリーズ
自動車用品

買った表皮は上のものではないんですが、とにかくよく伸びる生地です。



まず、今のシートに何が不満かと言うと
①シートが低すぎ
これはF650GS(シングル)の利点でもあり欠点でもあります。
足つき性を言えば、デュアルパーパスとしてはかなりの高得点。身長175cmの私なら両足踵べったり…どころか、膝が少し曲がります。交差点での安定感。ちょっとしたラフロードでの安心感は抜群で、足つき性が気に入ってこの車種を選んだ!って言えるほどこれはこれで悪くはないのですが、いかんせんシートからステップまでの距離が近い。つまり膝が曲がった状態になってしまうのです。短距離なら取り回しの良さから何も不満は無いのですが、長距離、長時間を走っているとだんだん膝や腰に負担がかかり、体がしんどくなっていくのです。


②荷物が安定しない


フルパニアの私の車両は、それだけで大量の荷物が積載できる
のですが、1週間の北海道ツーリングとしてキャンプ道具、焚き火セット、着替え、プロテクターの予備(暑いとき用寒いとき用)を積載するとかなりな大荷物になり、積み方を間違えると結構危険です。
フル積載の際はタンデムシートの上にタナックスの86Lツーリングバックとテントを積載するのですが、シートはふかふかのクッションがあり、荷締めベルトをぎゅうぎゅう絞めてもふかふかのシートの上なので幾らでも?締まってしまうのです。


③キャンプ道具を素早く積み込みたい


キャンプでまず設営するものって「テント&タープ」だと思うんです。
で、撤収の時、特に雨が降っている日なんかだと最後にしまうのが「テント&タープ」なんです。最初に出すものと最後にしまうものが同じなので、必然的に積み下ろしが楽なように一番積み下ろししやすい場所に積み込むのがセオリーなんですが、そこは制約の多いバイクのこと。テント&タープはキャンプ場以外では使わないので、移動時の体温調整用の服とかカッパとか…出し入れする頻度が多いものは上に積たい。そして、重量の点でもテントもタープも意外と重たいので、重量配分を考えると重心は低く真ん中に寄せたほうがいい。つまりテント&タープは奥の下に積み込みたいんです。
そうすると重要になってくるのが積み下ろしのしやすさ。つまり工夫が重要なんです。


今回は純正シートは普段使いに今後も使用します。
なので今回はロングツーリング専用のものを制作します。
ポイントは
1,タンデムシート部分を撤去
2,アンコ盛りによるハイシート化
です。



F650GS(シングル)はもともと国内の販売数が少ないのに加えて最終型が販売終了してから14年ですのでパーツの需要がすくなんでしょうね。
中古パーツが安く手に入ることはありがたいことではあるんですが、もう14年かぁ…いつまで乗れるんだろう?
キャブ車なら何とかなるんですけどインジェクションは生産終了した部品が故障した時点で終了ですからね…


そういえば、純正シートはこれで4つ目です(笑)
一つ目は車両に元々ついていたもの。もう一つは車両を購入した際に前オーナーさんがおまけで付けてくれた赤いシート。
3つ目が、ハイシートが欲しくて同じくポチった黄色シート。残念ながらこちらはローシートでその上シートが硬化していて使い物にならなかったのできれいに掃除しただけでヤフオクで売却しました。
そして今回が4つ目。
今思えば黄色シートを手元に置いておけば今回買う必要なかったんですが、リベンジでハイシートをもう一回探していたのですが、なかなか出てこない。出てきても意外と高価。
で、今回の購入に至りました。

今回購入したシート、出品者様曰く「硬化している」とのこと。ただし今回は自作ハイシートを作るためにアンコ盛りするので、硬化は関係なしです。右側のシート指で押しても沈み込みが少ないのが分るでしょうか?しかも一か所穴が開いてます。
表皮の生地がなんか違います。純正の仕様変更か、前オーナーが変更したかはよく分かりません。


シートを裏返しステップルを抜いていきます。
硬化しているものの裏を見る限りは、わたしのものよりキレイです。

ネットで「マイナスドライバー抜くと良い」というのをよく見ますが、マイナスドライバーをすき間に差し込んで抜く作業が意外としんどい。
で、ニッパで挟んで抜いていきます。結構サクサク抜けます。たまにニッパなのでちぎってしまうのですが、力加減気を付けて切れないように抜いていきます。


めくります。
表皮とクッションは接着されているようですが、割と簡単に剥がれます。が、端が欠けてしまいました。


タンデム部分は切って捨てる部分なので問題なしです。


一応念のため今回撤去する後ろ部分から剥がします。
シートが硬化していると書きましたが、実は硬化していたのはシート表皮でした。剥がすとき硬くなった表皮はバキバキ音がなるほど硬くなっていましたが、クッションはフカフカでした。たぶん使わずに手放した黄色のシートも表皮が硬くなっていただけかな?



予感が的中!問題が発生しました‼
後ろ部分で練習したつもりだったんですが、膝に当たる部分のクッションがちぎれてしまいました。しかも両方とも…。


最終的にはシート表皮で隠れるのですが、ニーグリップで足に当たる重要な部分。
しかもクッションが薄く補修しても凹凸が表面に出てしまうのではないか?という不安がよぎります。が、やっちまったものは仕方ない。
対策は後で考えることにして、気を取り直して先に進みます。


今回使用するスポンジです。

腰を悪くしたときに購入しましたが、いまいち定着しませんでした。
低反発なのでクッション性は抜群。

シートに合わせてカッターで削っていきます。
削ってはシートにまたがり、削ってはまたがり…を繰り返したのですが、
削りすぎました(泣)



削る前はおしりの安定感が抜群だったのですが、削っていくにつれ左右のサポートが減り、しかも低反発なのでおしりの移動がしにくい。これは、シート表皮貼っていないからの可能性もあるのですが、いまいちしっくりこない。


で、目先を変えて別の素材で再チャレンジ

ホームセンターが閉店するというので全品30%オフで何もかも売りつくしていたときに買いました。今から15年前の話です(笑)
ようやく日の目を見ることができました(この後シート表皮で永遠に日の目を見ないことになるのです…))。
上のクッションより固めですが、意外と座り心地がいい。1cmを3枚重ねていい感じの高さになりました。



で、ここでまたトラブルが!




画像は無いんですが、この後バイク倒します(´;ω;`)




理由は、何回も削ってまたがってを繰り返していて緊張感が無くなっていたこと。クッションを固定していないことから、またがったときにクッションを落とさないように気が取られて、バイクの傾きに気がまわらなかったこと・・・
途中までは踏ん張っていたのですが、これは無理・・・ってことで、あえなく横倒しに。
画像撮るほど気持ちに余裕はありませんでした。


被害として社外の左グリップガード割れました。


金額は左右で¥1500くらいのものなのでたいした被害ではない。しかも前回左側にこかしたした時に壊れていなかった右側を取っておいたので、実質被害はゼロです。
が、精神的ダメージはお財布以上に大きく・・・


気を取り直して・・・
って思ったんですが、夕方から雨の予報。予報通り雨が降ってきて本日は終了。


次の週!


タンデム部分を切り取ります。
今回はスポンジ形成の必須アイテム!? アラカンを購入

タジマ(Tajima) アラカンスタンダード 甲丸刃 AK-STDR
タジマ(Tajima) アラカンスタンダード 甲丸刃 AK-STDR
TJMデザイン(TJM Design)
家の修繕

しておいたんですが、ほぼほぼカッターで形成です。その代わりカッターの刃は意外と切れ味悪くなるの早くて5回くらい交換しました。普段は殆ど交換しないので、この1週間で10年分を消耗しました。


途中だいぶ端折ってますが、この後意外と苦労してます。


今回は、シートベースにただ表皮を包むのではなく、タンデム側のシートベースを残した状態でシングルシートにするので、運転席の後ろ側を表皮で包み込むことができません。

シートベースに表皮を固定します。黒い部品は4mm厚の塩ビ板。



その上にスポンジを置き、表皮で包んで裏側をタッカーで固定していきます。
右下の赤い工具が今回買ったエアタッカー


バイクパーツセンター 汎用エアタッカー 6mm 8mm 対応 903801
バイクパーツセンター 汎用エアタッカー 6mm 8mm 対応 903801
バイクパーツセンター(Bike Parts Center)
自動車用品

はり付き送料込み¥3798円。もちろんエアコンプレッサーがあること前提ですが、手動タッカーが千円ちょっとなので、この機能と品質ならムチャクチャ安いです。


実はエアタッカーはもともと持っていたんです。が、針の長さが10mm~24mmと、バイクシートを張るには長すぎて使えませんでした。今回は6mm8mmが使用できるものです。
安いからなのか、この商品には安全装置がありません。今までもっていたものはタッカーを打ちたいところに押し当てると安全装置が解除される仕組みなんですが、この商品はトリガーを引くと、いつでも針を発出してしまうので注意が必要。形と言い、機能と言いほとんど鉄砲ですが、針が軽い為飛距離も威力もたいしたことはありません。が、指くらいなら運が悪いと打ち抜いてしまいます。安全装置の有無に関係なく、こういう工具は保護メガネは必須です。幸い?私はもともと花粉用保護メガネしているんで常に装着です。

で、こんな感じ。ほぼ完成に近いんですが、ここまで来るのに結構張り直しをしています。
シート表皮がでかくて取り回しが悪かったんでざっくり生地を切ったら切りすぎでギリギリになってしまいました。
てか、たぶん切りすぎでした。伸びの良いシート表皮なんでごまかせていますが、たぶんきちんと切れていたら張るのもう少し楽だったと思います。シートは凹凸があるのでかなりピンピンにしないとシワが寄ってしまいます。

完成!
思った通りのものが出来ました。シート後ろのシワが気になりますが、これが限界。2個目作ったらもう少しましになる気がしますが・・・
それよりなにより、シートベース丸出しなのはどうなのか?
ってことで、急遽タンデム部分にもシート表皮貼ることにします。



一応、申し訳程度のスポンジを張っておきます。

完成!


タンデムバーがあるので、タンデムベルトは必要ないのですが、ここにしわとすき間が集中しているので、目隠しに装着。ステップルで片側3か所留めただけなので、実際に同乗者がこれ掴むと大変なことが起きます。
シングルシートとして作成しましたが、普通に逆段付きのタンデム有シートに見えます。


ちなみに、シングルシート化で注意しなければいけないのが、同乗者用の乗車装置が装着されていないと乗車定員が2名の車検証と相違が生じ不正改造になってしまいます。車検証を2名乗車のままにしておくにはグラブバーまたはタンデムベルト、そしてタンデムステップを装着していなければだめですのでご注意。ちなみに、シートは無くてもOKらしいです(笑)


今回、デザイン的にタンデムシートっぽいものを付けましたが、ここに人が座ることは無いでしょう。でも、念のため座ってみましたが、長時間は無理・・・ですね(笑)
荷物置き場なんで問題なしです。


ちなみに荷物置いてみました。
ワンタッチテントです。防水バックにタープと一緒に入れてあります。
こちらが今までの純正シートに乗せた時。

下が今回作ったシングルシート。

ムチャ安定感があります。給油口も問題なく使えます。
そして!
重心が明らかに下がってます!!
ひとまずは大成功!


で、肝心の座り心地なんですが、
良い!!
目線が上がって見晴らしがいい!
ヒザが楽!
足つきも問題なし!
3cm以上上がっているのに、両足べったりは変わらずです。(ただし、意識しない普段使いなら踵は少し浮く感じ)


不安材料として
おしりに当たる部分のシートスポンジが固くなったので長距離はおしりが若干痛いかも・・・
あと、シート高が上がった分、ハンドルが低いです(泣)
慣れのせいかもしれませんがなんだか落ち着かない・・・
そして、タンデムシートとのすき間が発生しているので、雨に降られるとスポンジが雨水を吸い込んでしまう可能性があること・・・
一応染み込みにくいようにシートベースに穴をいくつか開けて逃がしを作ってはいるんですが、こればっかりは降られてみないとわからない・・・


以上、シート改造完了!



と、思ったのですが、やっぱり座り心地がいまいちしっくりこない。たぶん、初めからこういうもんだ。と、思えばそのうち慣れるんでしょうが、純正のネガポイントを改善すべく自分好みに改造したのに「あれは治ったけどこれは前のほうがよかった・・・」って感じで、気になってしょうがありません。


具体的には、シートが高くなった分、上半身が前傾になった為、腕と腰に負担がかかる。それを回避するために乗車位置をシートの前側に移し上体を起こそうとすると、シート前側は幅が狭い。しかもシートクッションが以前よりも硬くなっているので長時間はお尻が痛くなる。


対応として
①シート高、または形状を再設定する
②ハンドル位置を高くする。


①は可能は可能なんですが、また一からやり直しは気が重い。しかもシートベース、シート表皮とも工場出荷時と今回で二度タッカーで穴をあけてしまっているので、やり直すと強度が心配。最悪また買いなおしなんてことも…
②は、ハンドルバーを変更することで解決できますが、結構面倒くさそうです。それに、純正のグリップヒーターが使えなくなる可能性があり、それは避けたい。


そこで思いついたのが、「ハンドルバーライザー」なるもの。

Bruce & Shark(ブルース・サメ) オートバイ ATV バイククワッド用 7/8インチ ハンドルバー ライザー ビレット チタン
Bruce & Shark(ブルース・サメ) オートバイ ATV バイククワッド用 7/8インチ ハンドルバー ライザー ビレット チタン
Bruce & Shark(ブルース・サメ)
自動車用品


これの良いところは
・装着が簡単。
・高さ、角度が装着前に想像しやすい。
・純正グリップヒーターがそのまま使える。
そして何より
・安い!!
純正のハンドルにスペーサーを噛ますタイプなので、ハンドルバーその他もろもろハンドル周りに装着された純正部品がごっそり使える&脱着が要らないわけです。
そして、ハンドルバーを変える場合、まず形状の選択になるんですが、形状が3次元で変化するのでいざ装着してみると「思っていたのと違った…」ってことが起こりえるわけです。


その点、この商品は幅や角度は純正のままなので、純粋に位置だけを変化させることができます。○○センチ手前に○○センチ上にってのが、ネットの情報だけで想像できるんです。


で、装着してみました。


跨ってみました。


良~い!いい感じです!




しかし、ここで大誤算が・・・
この後、リアタイヤ交換する予定でした。古いタイヤと新品と見比べて気が付きました。

替えると車高あと1cm上がる…
こればっかりは交換しないってわけにはいかないので交換しました。


足つき、ギリです~(泣)
交差点のわだち、気を付けて停まらないとコケるかも・・・


とは言え、シート替えると乗り心地が物凄い変わりますね!
もちろん今回は良い意味で!なんてったって、何度も調整して自分のスタイルに合わせていますから。
乗車位置が高くなるので倒し込んだ時のバイクとの一体感も違います。積極的にバイクをコントロールする気になれます。


バイクの部品交換の中でマフラー交換って定番ですが、インジェクション車なんて最高出力


が変わるわけじゃないので、むしろシートをオーダーメイドしたほうがよっぽど有意義なんじゃないか?って思います。ぜひ皆さんにお勧めします。


今回の教訓。シート高を変えるときはタイヤ交換してからにしよう!